仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

永遠に変わらない幸せとは?

絶対の幸福になると、至徳具足の益がえられます。

至徳具足の益というのは、
「益」幸せということです。

「至徳」とは、
「至」とは最高無上、至上ということです。
「徳」とは功徳です。
最高無上の功徳が至徳です。

南無阿弥陀仏のことです。
南無阿弥陀仏には無限、底なしの功徳がおさまっているのです。

正信偈にはどう教えられているでしょうか。

「帰入功徳大宝海」正信偈
とあります。

大きな宝の海のような功徳です。

「具足」とは、その南無阿弥陀仏と一つになるということです。
そういう幸せを至徳具足の益といいます。

それを安心決定鈔にはこのように教えられています。

信心決定せん人は「身も南無阿弥陀仏・心も南無阿弥陀仏なり」と思うべきなり。

信心決定した人は
身も南無阿弥陀仏
心も南無阿弥陀仏
一体になります。
合体ではありません。

合体はサンドイッチのようにばらばらにできますが、
一体は、離すことはできません。
黒いペンキと白いペンキを混ぜると、とろけあってしまう。
そうなるともう離せません。

それをおかる同行はこう言いました。

頭叩いても南無阿弥陀仏
尻を叩いても南無阿弥陀仏
立った姿も南無阿弥陀仏
座った姿も南無阿弥陀仏
吸う息吐く息南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏しかないということです。

限りない功徳と一体になって、
二度と離れることはなくなる、
それが至徳具足の益です。

絶対の幸福とはどんな幸せか

絶対の幸福になると、
生きているときに、限りない幸せがえられます。
それを10種類にまとめて
現生十種の益」と教えられています。

1つめは「冥衆護持の益」です。
冥衆とは菩薩、諸のことです。
護持とはまもるということです。

 菩薩、諸が守って下されるということ。
御和讃にもあります。

南無阿弥陀仏をとなうれば
梵王帝釈帰敬す
諸天善 ことごとく
よるひるつねにまもるなり(親鸞 聖人・浄土和讃

南無阿弥陀仏をとなうれば
四天大王もろともに
よるひるつねにまもりつつ
よろずの悪鬼をちかづけず(親鸞聖人・浄土和讃

南無阿弥陀仏をとなうれば
堅牢地祇は尊敬す
かげとかたちとのごとくにて
よるひるつねにまもるなり(親鸞聖人・浄土和讃

南無阿弥陀仏をとなうれば
難陀跋難大龍等
無量の龍神尊敬し
よるひるつねにまもるなり(親鸞聖人・浄土和讃

今までのは諸
次は菩薩です。

南無阿弥陀仏をとなうれば
観音勢至はもろともに
恒沙塵数の菩薩
かげのごとくに身にそえり(親鸞聖人・浄土和讃

歎異抄七章にも書かれています。

念仏者は無碍の一道なり。
そのいわれ如何とならば、信心の行者には
天神・地祇も敬伏し、
魔界外道も障碍することなし、
罪悪も業報を感ずることあたわず、
諸善も及ぶことなき故に無碍の一道なり、と云々。(歎異抄 第七章)

敬伏とは、敬って心から頭を下げるということです。
イヤイヤではありません。
よく料亭旅館に行くと、帰るときに仲居さんとかが頭を下げます。
これは私たちを尊敬して頭を下げるのではありません。
お金に頭を下げているです。
そうではなく、天地のが、心から敬って頭をさげます。

ブッダのすべての人を救う手段

厭離穢土 欣求浄土

地球上ではじめて阿弥陀如来の救いにあった韋提希夫人のことが
観無量寿経に説かれています。
どのようなご方便があったのでしょうか。

ブッダは、韋提希夫人に対して、
眉間の白ほうそうから、諸仏方の極楽浄土をおみせになります。

ひときわまばゆい浄土 
阿弥陀如来極楽浄土を見せられました。

これには順番があります。
諸仏、阿弥陀如来浄土です。
阿弥陀如来極楽浄土に往きたいと言う気持ちを起こさせるためです。

韋提希は、
阿弥陀如来極楽浄土に往きたい」
と言います。

阿難目連もあきれます。

そんな阿弥陀如来極楽浄土
往生できるようなたねまきはしていないだろうと。

ブッダはあきれられたかというとそうではありませんでした。

すなわち微笑されます。

それは、韋提希
阿弥陀如来極楽浄土に生まれたい
という気持ちをおこさせるための
ご方便だったからです。

長南瑞生氏の日本仏教アソシエーション株式会社の方向性は?

インターネットで仏教の解説をしている
長南瑞生氏という人物がいます。

 

以前は中村僚というペンネームで、
アンダーグラウンドな雰囲気が漂っていましたが、
最近は本名の長南瑞生を使って、
よりオープンな雰囲気になっているようです。

 

どちらかというと、長南瑞生のほうが
中村僚に比べてペンネームみたいですが、
日本仏教アソシエーション株式会社という会社を設立して、
その代表取締役長南瑞生になっています。

 

生きる意味109という本を出版したときも、
本を書くならそれこそペンネームを使うのが普通でしょうに、
なぜか本名の長南瑞生にしています。

何か変わっています。

でもいい意味でその変わっているところが発揮されているのは、
仏教の教えを分かりやすく解説しようとているところです。

普通は仏教といえば、葬式法事のイメージがあります。

僧侶としても、葬式法事お経を読めば、
簡単に多額のお布施がえられます。

それに対して、仏教の教えを話すのは、
勉強するのが大変な上に、話をしても お布施はほとんどなく、
割に合わないと考える僧侶が多いようです。

そのように、仏教の教えを伝えずに葬式法事ばかりやっているところから、
現代の仏教は衰退しているのでしょう。
この方向性は、よくありません。

ところが長南瑞生氏は、葬式法事もするのかもしれませんが、
仏教の教えを伝えることに大きな力を入れています。

しかも、そこに自分の考えを入れずに、
純粋に教えを解説しているように思います。

オリジナリティがないようでいて、
説明の内容ではなく、説明の方法にそれが発揮され、
新たな分野を切り開いています。

現在の葬式法事の流れではなく、
長南瑞生氏のような人たちが増えて行くことによって、
仏教の歴史 の方向性が変わり、
もっと仏教の教えに救われて幸せになる人が多くなるように思います。

お互いに頑張りましょう。

孤独は苦しい

「人の世の生死の道に友はなし一人淋しく独去独来」
という歌があります。

 

「生死」は苦しいことです。
人の世は、苦しみ悩みの人生です。

 

友達を求めるのも、
恋人を求めるのも、
結婚 するのも、
分かってもらいたいからです。

自分のすべてを見せて、
それでも「好きだ」と言ってくれる人が
あればいいと思います。

 

しかし、現実的にはそういう人はいません。

結婚 もそうだし、離婚もそうです。
浮気するのもそうです。
自分の事を理解してくれる人を求めています。

孤独な旅は耐えられません。
探すけれども友は無し。
一人淋しく、独去独来。

たとえ夫婦であってでも、もう分かり合えません。

 

人の為というのは偽善?

権力者は、権力を持った人なので、人間の本性を表します。
それは、一言でいうとどんな本性でしょうか。

「自己中心的」です。

やりたいことは、何でもできますので自分勝手になります。

王舎城の悲劇で、ビンバシャラ王と韋提希夫人は、
自分たちの世継ぎのためということで、修行している者を殺そうとします。
しかし、みんな喜ぶ、修行者も喜ぶと言っています。
人の為と書いて偽りと読みます。

表面的にはみんなのためと言っていますが、
実際はどうかというと、自分のためです。

それが証拠に、わしの命が聞けないとなったら、
態度がガラッと変わり、怒りを露わにします。

それが本性です。

みんなのためと言いながら、実際は自分のためにやっています。
気に入らないと思ったら、すぐに首をはねます。
これは、私たちの本性を見せつけています。
人のためといいながら、全部自分のためです。

年末に謝恩セールがあります。
この品物50%、60%オフです。
「恩に報いるため」
と言いながらやっています。
しかし、本当にそうでしょうか。
実際は、利益があるからやっています。

もし本当に恩に報いたいのなら100%オフにしてほしい。
これで一儲けしようと思っています。
あるいは選挙などで、
「あなたのために働かせてください」
本当にそうでしょうか?

当選したいだけです。
私たちは偽善者です。

ビンバシャラ、韋提希のセリフを見ていると、分かりやすくなります。
偽善だとすぐに分かります。
権力者の常套手段です。
あなたのためと言いながら、意にそぐわないと「おのれ」
と怒ります。

では、私たちはどうでしょうか。
そういう心は私たちにもあります。
しかし表すことができません。
そういう権力を持たないから、できないだけです。
あったらやります。

浮き草のような人生

 御文章5帖目16通「白骨の章」の一番始めに
「それ人間の浮生なる相をつらつらかんずるに・・・」
とあります。

浮生というのは、この世の中を浮世ともいわれますが、
浮いたような人生ということです。

わたしたちの人生というのは川の水面に浮いた
浮き草のように根っこがありません。

たよりになるものがないということです。

しかも、ほんのしばらくの間のことのですよと、
「一旦の浮生」とも言われています。

長いように思うかもしれないけれどアッという間です。

家庭をつくって、ぬくもりを感じていても、
ほんのいっとき、ほんのわずかなものです。

どんなに楽しい生きがいがあってもそんな人生ですよ、
とおっしゃっています。

 

そんな人生なぜ生きるのか
ということが、
生きる目的です。