難思の弘誓は難度海を度する大船
無碍の光明は無明の闇を破する慧日なり
これは教行信証の冒頭の言葉。
まず、「難思の弘誓」
私たちはお金がないから苦しんでいるのでもなければ、
仕事をクビになって苦しんでいるのでもない。
苦しみの根源は心の闇。
心の闇は暗い心ということです。
何に暗い心かというと物理に暗い心とかではない。
後生くらい心。
死んだあとはどうなるのかハッキリしない心。
死んだ後があるのかもわからなければ、ないというのもわからない。
ハッキリしない心。
私たちの100パーセント確実な未来がわからない心が心の闇。
その心の闇を破ることができるといわれている。
その心の闇を晴らす働きを難思の弘誓という。
結核を治す真理は昔からあった。
しかし、その真理が発見されず、また、それを体現した薬というものもなかった。
心の闇を破る真理は私たちの想像を超えているから難思といわれる。
「難度海を度する大船」
難度海とは私たちの苦しみの人生。
度するというのはわたすということ。
私たちの苦しみ悩みの人生を渡す船のようなものが難思の弘誓ということ。
船にのればこの難度海の波は変わらないがその波が煩悩即菩提と喜びに
転ずる世界にでることができる。
「無碍の光明」とは難思の弘誓と同じ。
無碍の光明は私たちの苦悩の根源である心の闇を晴らしてくださる
慧日、智慧の太陽のようなものである。