あるときお釈迦さまのもとに、鳩が逃げ込んできた。
「鷲に追いかけられています。
見つかったら食べられてしまうので隠れさせてください」
慈悲深いお釈迦さまはかくまってやった。
次に鷲が飛んできた。
「お釈迦さまここに今はとが来ませんでしたか。
ここ何日も何も食べていなくて、あの鳩を食べなければ死んでしまいます。
鳩がどこへ行ったか教えてください」
鳩を逃がせば鷲は死に、
鳩を出せば鳩が死にます。
このときお釈迦さまはどうされたでしょうか?
私たちは、普通楽な道を選んでしまいますが、
お釈迦さまは無上の道を選んでおられます。
まず、「仏語に虚妄なし」と言われるように、
お釈迦さまはウソはつかれません。
「いかにも先ほどここに鳩は逃げてきた。
しかし、そなたの空腹は、鳩の肉でなければならないのか」
「いえいえ同じくらいの肉なら別の肉でも大丈夫です」
「それでは私の肉を与えよう」
お釈迦さまは、ご自分の肉をそぎおとされて、
鷲に与えられたのです。
片方を立てると片方には角が立つ。
人間関係でお悩みの人もあると思います。
こちらをたてればあちらに角が立つ。
長い間人間をやってますとそういうことあります。
そう言うとき私達、楽な道を選んでしまいますが、
釈尊は無上の道を選んでおられます。
一つの教訓です。
私たちも、苦しい道を選ばなければなりません。