仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

狂人の主催するオリンピック


もし文学の好きな人なら、
たとえば芥川龍之介って知ってますよね?

芥川龍之介侏儒の言葉の中にこんな言葉があります。

『人生は狂人の主催するオリンピックのようなものだ』

こう芥川は言っているんだけど
それはどうしてかっていうと、
みんな一生懸命走れとか、
一生懸命泳げとか、そんな風に言っいます。

それは、ゴールがあればみんな一生懸命
走ったり泳いだりするけど。

ところが人生って考えてみると、
生きる目的も知らずに、みんな一生懸命頑張ろう。
一生懸命生きよう。
一生懸命勉強しよう。
一生懸命働こう。

そんなこといったって、ゴールがなかったら、
それは、ゴールのないマラソン
ゴールのない水泳、
ゴールのない競争みたいなもので、
どこまで行ったって、終わりはありません。

そのうちにみんな疲れてバタバタバタバタ倒れてしまいます。
まさに狂人ね、言葉は悪いけど、
キチガイが主催したオリンピック大会みたいなもので
『お〜いこれゴールどこなんだ』

みんな走ってるけど
『ねえお前ゴール知ってる?』
『いや知らないお前は?』
『知らない』
『俺も知らない』
『だけどしょうがないな、みんな走ってるんだから』

『お、あいつ早いな俺も負けないように一生懸命走ろう』
『おいお前もがんばれよ』
『おいお前寝てんじゃないよ、リポビタンD飲んで、ほらがんばれよ』
ってみんな言うけれど、だけど結局だれもゴール知りません。

そのうちにみんな疲れて一人倒れ、二人倒れ、三人倒れ、
バタバタバタバタ倒れて、やがて自分も倒れていきます。
そんなオリンピックだったら、
まさにそれは狂人の主催するオリンピックじゃないでしょうか。

もし人生に目的がなかったらそういうことにならない?