歎異抄に、この世を「火宅無常の世界」といわれています。
諸行無常の世の中ですから、
相対の幸福は
続かないということなんです。
諸行無常というのは、このビデオのようなことです。
お金が入ったら、ずーっとあって欲しいでしょ。
続いて欲しいのです。
すぐに消えてしまいます。
色々はらったら、あっという間に減ってしまうのです。
明日も明後日も、すっと続いて欲しいというのが本心なのです。
今は幸せだけれども、一週間後にはなくなってしまう、
そういうものでは心から喜べないんです。
セピア色の思いでになってしまう。
いつ壊れるか、いつ崩れるか心配が起こってきます。
火宅無常の火宅とは、火のついた家のことです。
無常の世界なので、
火のついた家に住んでいるような不安、
心配があるのです。
たとえある程度続いたとしても、
死によって崩れてしまいます。
あの秀吉、死ぬ時に言っていますね。
露と落ち露と消えにし我が身かな
難波のことも夢のまた夢
秀吉といったらね、家は大阪城でしょ、
お金も地位も名誉もあった、
しかし死んでいく時には夢の中で夢を見ているような儚いものでしかなかった、
と言っているんですね。
酔生夢死です。