仏教の目的は何ですかと聞かれたら
一言で抜苦与楽です。
これが仏法を聞く目的です。
抜苦とは苦しみを抜く、与楽とは楽しみを与える。
この苦は人類苦悩の根元です。
苦悩の根元である心の闇です。
これが苦ですね。
心の闇。
後生暗い心です。
疑情ともいいます。
心の闇がぬかれる、後生暗い心が晴れ渡る。
仏教というのは、この煩悩を喜ばせるような、
肉体を喜ばせるような程度の低いものではない。
人類苦悩の根元を抜き取って未来永遠明るくするのが仏教。
世間の宗教は煩悩を喜ばせるものばかりです。
相対の幸福。
そんな相対の幸福では本当の幸せにはなれない。
苦悩の根元を抜き取る。
『大無量寿経』では「生死勤苦の本」といわれています。
阿弥陀如来のお言葉です。
「諸の生死勤苦の本を抜かしめたまえ」
とおっしゃいます。
苦悩の根元です。
心の闇をぶち破ってみせる。
もろもろの生死勤苦の本を抜いてみせるとおっしゃるんですね。