昔、昔、ある森に鳩と、フクロウがいたんだって。
ある日のこと、フクロウが浮かない顔をして、
長年住み慣れた森を離れて、遠くの方に飛んでいこうとしている。
それを見つけた鳩がいぶかしがって、
「ふくろうさん、どうしたの。どこへとんでいっちゃうの?」
こう聞くとフクロウは、
「いやぁ、もう僕のことを誰も知らない、どこか遠くへ飛んで生きたいんだ」
「ええ?どうして?」
鳩が尋ねると、
「どうやらみんな、僕のこと嫌ってるみたいな感じがしてさ。
だってほら、僕の声が悪いでしょ。
僕が何か喋ると、みんな顔をゆがめて嫌がる見たいなんだ。
だから、居場所がなかった〜♪なんか邪魔みたいで。
居ても居なくても一緒な感じがしてさ。
少なくてもあなたに歓迎されてないよな、こんな声だもの。
だからもう、そんな僕のことを誰も知らない、どこか遠くへ行くんだよ、」
すると、そこまで聞いた鳩が、クククと笑って、
「フクロウさん、それは無駄だよ、もしも誰も知らない遠くへ行っても、
あなたの声が変わらなければ、やっぱり嫌われちゃうよ。
結局声を変えなければどこへ行っても一緒だよ、
自分を変えれば場所を変えなくったって、
環境をかえなくったって、ガラッと世界は変わるんだよ」
私たちも、環境よりも自分の行いを反省しないといけないですね。