仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

恩について

本日はお盆の中日です。

親孝行してますか?
お盆をご縁に、恩について考えてみましょう。

仏教では、人間の価値は何できまるのか。
どんな人が素晴らしい人といわれるか。
それは、受けたご恩を知り、感じ、報いようという心が強い人。
「恩に感ぜざるものは、畜生に劣る」
といわれるように、
「忘恩背恩逆恩」
であってはなりません。

「恩をあり難く感謝する者は成功し、
恩を当然と流すものは、信用を失い、
恩を仇で返すものは、身をほろぼすのである」

といわれています。

中村清監督のエピソードをみてみましょう。
朝鮮で生まれます。
いろいろな苦しみを紛らわすように、走り始めた少年時代。
走るのが好きであった彼は、どんどん力がつき、ついに東京大会へと。
しかし、生活難のため、あきらめようとしたとき、
担任の先生や、友達からのカンパにより、
東京へと出発。
その恩に感謝し、必死になって走りついに、優勝。
座右の銘
努力の原点は感謝である」であった。
それから、監督となる。
戦後の日本。
経済的に苦しい中、闇米で銀シャリを買い、選手たちに食べさせる。

そんなが、
「中村のところへ行けば、銀シャリが食べれる」
と広がっていきました。
中村監督は、銀シャリと牛肉を毎日選手たちに食べさせていました。
選手達は、「もうこれ以上いただけません。
このご恩は走って走って記録を出すしかない」と走った。
また駅伝の前のインタビューである選手がいった。
「私は絶対に優勝しようとは思いません。
しかし、今まで育ててくださった監督のご恩。
両親のご恩にどうしたら報いられるか、その気持ちはだれにも負けません」と。
そういう選手たちが次から次へと記録を出していった。
努力の原点は感謝である」

ご恩に報いようとしている人、素晴らしい。
しかし、ご恩に報いようと一生懸命走ったところで、得られるものは、優勝。
しかし、私たちは、なぜ生きるを知らされた幸せ者です。
本当の生きる目的であり、生きる意味です。

そして恩徳讃を知らされる身になることが本当の生きる意味を果たしたということです。