ブッダは一国の太子として王宮に生れたが、
“なぜ、人生に生老病死の不幸や災難があるのか”
これを遁れる道はないのかと考えあぐねた末、
永遠に苦悩を離れる道を求める為に、
出家するしかないと決意し、
父の浄飯王に必死に訴願されるのであった。
すると父王は、
“何が不足でこの城を捨てるのか。
後継者がいなければ、この国はどうなる。
お前一人の勝手は許されぬ”
と隣国一の美女、ヤショダラ姫を迎え入れ、男子を出生させる。
太子は小さい時から生老病死で悩んでいましたが、
親の浄飯王は子供の悩んでいる姿をみて、
ヤショダラ姫を連れてきたり、
四季の御殿を与えたりしましたが、とんちんかんです。
まさか子供が生きる意味に悩んでいるなんて知りませんから。
ブッダは、出家するにしのびない親や、
妻に加えて子供までがふえたということで名前をラゴラ、
訳して障害物と命名されている。
どうしても許されぬ父王に釈尊は、三つの条件を提示された。
“私の願いは三つです。この条件さえ適えて下さるなら、
出家を思い止まりましょう”
“三つの願いとは、何か”
“一には、私が生涯このままの若さでいられることです。
二には、私が一生病気で苦しむことのないことです。
三には、私がいつまでも死なないことでございます”
“そんな無茶な願いをきける者がこの世にいるか”
憤然と父王は立ち去った。
“これはもう非常手段をとるしかない”
ブッダは、秘かに城を脱け出し、不孝な入山学道を選択されたのであった。
私たちのことでいえば、
家族は私達が仏教を聞いている理由を
何か仕事に失敗したとかで聞いているのだろうとか
そんな程度ぐらいにしか思っていません。
どんなに世の中が進歩しても
人間が死んで行かないといけないという
厳粛な事実は変わらないのですから、
そんな人生なんのために生きるのか、生きる意味は何かということを
私達ははっきりさせる為に仏教を聞いているのですから。
世間では中々分かってもらえません。