モーガン・フリーマンというアメリカの有名な俳優がいます。
そのモーガン・フリーマンがNHKでやっていた『時空を超えて』という番組があります。
「この世界は“現実”なのか?」というテーマで、
人間の脳は物語の語り手です。
世の中がどういう状態にあるかを認識して先行きを私たちに想像させます。
しかしもしその物語が間違っていたらどうでしょう?
私たちの脳が現実世界や現実における自分の位置づけについて嘘をつくようにできているとしたら?
と言っています。脳が物語を作り出す嘘つきだとしたら、私たちは、その物語にしたがって生きることになります。
そして、そんな嘘の物語にしたがって生きていたら、必ず後悔します。
このようなことをやっていました。
この男性はこれからバイクでロンドンの街を走ろうとしています。
ある意味「偽りの現実の世界」へと入ろうとしているところです。
イギリスの交通量に占めるバイクの割合は1%以下ですがバイク事故による死者や重傷者の数は交通事故全体の14%に上ります。
アメリカではバイクを運転する人が事故で亡くなる確率は車のドライバーの37倍と言われています。
しかしこの男性はこうした数字は自分には関係ないと思っています。
ぞっとするような統計結果を知りながら他の大勢のバイク好きと同じように彼はバイクに乗り続けます。
なぜこれほど多くの人間がかたくなに危険を無視するのでしょうか?
バイクで死ぬ確率は37倍なのに、自分だけは死なないと考えています。
しかし、事故に遭ってバイクに乗らなければよかったと後悔するのです。
自分は後悔しないと、簡単にいう人がいます。
しかし後悔しないと思っている人が後悔しなかったら、後悔する人はいない。
計画的に後悔する人はいないので、後悔しないと思っている人が後悔するのです。
人生でも同じです。自分のやりたいことをやっていれば、後悔しないと思っていますが、そういう人が後悔するのです。
一体何をすれば後悔のない人生になるのか、満足な人生になるのか知るには、本当の生きる意味を知る必要があるのです。