仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

芥川龍之介が人生を海にたとえている

日本では年間12万冊の本が出ているそうです。
その中で、優秀な文学の新人には芥川賞が与えられます。


普通自分の名前が賞がつくというのはなかなかありませんよね。
それほど芥川龍之介はすごいということです。

その芥川はこのようにいっています。
僕達が生まれてきたというのは空と水しか見えない、
そんな海に放り出されたようなものだ、
といっています。

もし自分がそんな海に放り出されたらどうか。
何もしなければ沈んでしまいますから泳ぐしかありません。
ではどこに向かって泳ぐでしょうか。
もし船や島があればそこに向かっておよげばいいが
そういうものは見当たりません。

とにかく泳ぐしかないので泳ぐしか無いが
30分泳いで1時間泳いでもなかなか景色が変わらない。
陸から離れていってしまうんだろうかとおもうと不安になり、
泳ぐ手足に力が入りません。
そのときに何が知りたいでしょうか。

たしかに泳ぎ方も知りたいです。
クロールで泳ぐか、平泳ぎか。
泳ぎ方によって早く泳げたり遠くまで泳げたりします。
だから大事なもの。
しかし泳ぎ方よりももっと大事なものがあります。
それは泳ぐ方角です。

なぜかというと、
どれだけ遠くまで泳げたとしても島がなければ、
最後は沈んでしまいますから、
今まで泳いできてよかったとはならない。
今まで何やってきたんだと後悔する。
だから泳ぎ方よりも泳ぐ方角が大事ということです。

私たちの人生でも、みんなどう生きるかという生き方ばかりに一生懸命ですが、生きる目的はどこなのかが一番大事ということです。

芥川龍之介は、人生は狂人の主催したオリンピックとも言っています。


芥川龍之介の人生観・狂人主催のオリンピック