浜崎あゆみの歌に
「いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな言葉ひとつも望んでなかった
だから解らないフリをしていた」
というのがある。
本当は強くないんだよ、本当は偉くないんだよ。
誰か私のことを理解して欲しいんだよ。
人間が本当にうれしいのは、自分を本当に理解してもらえたときにうれしい。
ドラえもんでは、
のび太が困ったときになるといつも
「ドラえも〜ん」といって、道具を出してもらう。
のび太が文通している相手と会うことになった。
ウソをついて素敵な人を装っていた。
相手の女の子は会いたいと思っていた。
しかしのび太は会いたくない。
それで「ドラえも〜ん」となる。
そしてスポーツ万能な道具をもらう。
そして、野球でかっこよくホームランを打って、その女の子をだましていた。
ところが、最後帰り道に、子供が川に溺れていた。
それを見て女の子が「のび太さん助けて」。
しかし、のび太はアイテムを置いてきてしまったから、泳げない。
困った。
とうとう、飛び込んで助けようとしたが、自分も溺れてしまった。
他の大人が飛び込んで、二人とも助けられた。
嫌われると思っていたが、その女の子は
「のび太さん、そんなあなたが好きよ。
あの子を助けるためにあなたは飛び込んだじゃない。
すてきだったわ」。
そのとき始めて、のび太は喜んだ。
それまではドラえもんの出したアイテムで格好いいといわれていたが、しかしそれは本当の自分でないから誉められても嬉しくない。
しかし、自分の本当の姿を理解してもらって好きといわれたから、始めて喜べた。
みんな上辺だけをみて、「泣かないね、いいこだね」
といわれて喜んでいるけれど、そんなことは全然うれしくない。
優等生といわれる人は、子供の頃から
「勉強できるね。えらいね」
といわれ続けている。
長女とか長男という人は、
「お兄ちゃんだからしっかりしないとね」
と言われる。
しかし、本当の自分を理解して欲しい。
