一切が崩れ行く中で、何を求めるべきなのか?
それについて、私たちにヒントを与えてくれるのがこの「いろはうた」です。
色はにおへど散りぬるをわが世誰ぞ常ならん
有為の奥山今日越えて浅き夢見し酔いもせず
(いろは歌)
これは、文学的にも、非常に美しい文章。
かつ、意味が深い、哲学的な示唆をあたえる。
世界的にも有名。
しかも、ここには、あなた知っておられると思いますが、日本語の50音がすべて収まっている。
英語でもアルファベット26文字すべてが入っている文章があったが、非常に意味がない。
「狐が犬を飛び越える」というような、ふざけた文章だった。
The quick brown fox jumps over the lazy dog.
(素早い茶色の狐が怠け者の犬を飛び越す)
それに対して、このいろはうたは非常に奥が深い。
世界的にも珍しい。
日本の誇るべき文学と世界中から絶賛されている。
海外へ行ったり留学したりしたときに、これ位のことは、
外国の人に説明できないと、国際人としてはやってゆけませんね。
実は、あの文豪芥川もこう言っている。
「我々の生活において欠くべからざる思想はあるいはいろは歌に尽きているかもしれない」