仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

なんで死ぬのが怖いのか−スピリチュアル・ペイン

何で死ぬのが怖いのかというと、多くの人は肉体的な苦痛が嫌だからだと思います。

例えばガンの末期はものすごく苦痛です。
皮膚癌なら全身がかゆくなります。
皮膚の裏側がかゆくなるのでかけません。
気が狂いそうになります。
そしてそれが痛みに変わってしまいます。
痛みを弱めるためにモルヒネを打ちます。
頭をおかしくなります。
ガンにはなりたくないと思います。
肉体がきつい。

しかし、死の恐怖は、肉体的苦痛より、精神的苦痛が強いんです。
ガンによって死んでいかなければならないということがどれだけ辛いか。
痛みを感じる度に、「おまえは死ぬんだぞ、ガンなんだぞ」
と常に言われ続けているようなものなんです。

それで自分の人生は一体何だったのだろうという生きる意味についての苦しみが起きてきます。これがスピリチュアルペインです。そして、生きる意味がわからないのと同時に、死んだらどうなるかわからないという苦しみも起きてきます。

肉体の苦しみは、モルヒネなど、医学で対応できますが、スピリチュアル・ペインは医学でもお手上げです。

その医学も解決できない生きる意味を明らかにするのが仏教です。


スピリチュアルペイン・臨終に起きる心の痛みとその理由