生きているときに絶対の幸福になった人は、
死んで極楽に往くだけでなくて、
この娑婆世界に還ってきます。
これを「還相廻向」といって、
それを書かれたのが正信偈の
「遊煩悩林現神通 入生死薗示応化」(正信偈)
です。
極楽に往生した人が、八功徳水の温泉に入って、
百味の飲食たらふく食うて、
楽をしているのではなく、すぐに娑婆世界に帰ってきて、
煩悩の林の中で衆生済度に大活躍します。
思いっきり阿弥陀如来の本願を伝えずにおれなくなります。
破邪顕正を思いっきり楽しんで、喜んでさせていただけます。
これも南無阿弥陀仏の六字の名号のはたらきです。
極楽に往くのも、還ってくるのも名号のお働きです。
何度も何度も極楽と娑婆世界を往復して、
全人類が救われるまで衆生済度をします。
人の幸せが私の幸せ、幸せがどんどん増えていく。
こんな幸せはありません。
このような「往還二廻向」は
南無阿弥陀仏の働きです。