大学の医学部の教科書で『死生学入門』という本があります。
これは上智大学のアルフォンス・デーケンという人が編集したものです。
その中に、死を目の前にしたガン患者の痛みや苦しみが記されています。
その最後4番目に、
「スピリチュアルペイン」という苦しみがあります。
人間が人生の最後に感じる魂の痛みです。
自分の生きる意味は何だったのだろうと生きる意味が分からないことに苦しむ苦しみです。
さらに「死んだらどうなる」の苦しみもあると書かれています。
ある22歳の女子大生があります。
その子が前から「死んだらどうなる」と前から考えていたとは思えません。
ところが余命3~4ヶ月と宣告を受けました。
死を目の前にしたら人間どうなるかが気になってきます。
『死生学入門』は、大学の教養の「死生学入門」という名前の授業で使われています。
この教科書の中ではスピリチュアルペインの説明として
「人の持つ根源的な苦痛」とあります。
それというのもこの本の中には、仏教学を研究する仏教学者の書いた章もあります。
大学の授業も仏教そのものです。
だいぶ仏教に影響を受けているのかもしれません。
仏教は、2600年前から教えられています。
教科書の場合は学者らしく自信がないものや諸説あるものは「~と、考えられている」と書かれてありますが、仏教はブッダが悟りを開かれて明らかにされたことなので、断言されています。