人は何かを信じなければ生きていけない。
信じるということは生きるということ。
人はなにかを当て力にして頼りにして生きている。
パートが辛いけどあの子が大学を出るまで頑張ろう、
という親は子供を当て力にして生きている。
妻は夫を、夫は妻を頼りに生きている。
生きるということは何かを頼りにあて力にしていると言うこと。
絶望ということが言われるけど、
すべてのものに裏切られ当て力にするものが絶えたという事。
私達は苦しむとき、というのはどんなときかというと、
信じていた者に裏切られたときに苦しむ。
信じていない者にどれだけ裏切られても苦しまない。
自分がどれだけ信じているかによって、どれだけ苦しむか分からない。
病気で苦しんでいる人は、病気にならないと言うことを信じていたけど、
裏切られて苦しんでいる。
夫に裏切られて苦しんでいる人は
妻に裏切られて苦しんでいる人は破産して、
お金お金とやってきた人はお金に裏切られて、
能力を信じていた人は野球の二軍で能力に裏切られる。
私達は信じている者に裏切られたときに苦しむ。
ではこの世のなかにこれだけは裏切らないということがあるか。
お金、能力、・・この中でこれだけは絶対に崩れないというものがあるか。
この世の習いは諸行無常です。
諸行とはすべてのもの。
私達の体も・・この諸行に入らないものはない。
私達の周りにあるもので私達の元を去らないものはない。
健康も崩れていく。
恋人も気持ちが続かなくって、病気になって先立っていくという事もある。
江藤淳は妻に先立たれて自殺してしまった。
自分の回りにあるもので自分を去っていかない者は何一つない。
1人は何かを信じなければ生きていけない。
2信じたものに裏切られたとき苦しむ
3すべてのものは裏切る
この三段論法から私たちは必ず苦しみの世界に沈む。
お釈迦さまの言われた、必堕無間である。