仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

自分を変えると環境も運命もみな変わる

 これまで物足りないとか虚無感とか、虚しいという心を
かかえている人が結構多いってことが分かったと思うけど、
じゃあその原因が自分にあるのか、
自分以外の外に有るのかっていうことを考えるのに、
興味深い話が、子供の頃読んだ、西洋の寓話の中にあったのを思いだすんだよねえ。

あるフクロウさんがね、
さもつまらなさそうに浮かない顔をして
長年住みなれた森をぬけだして
どこか遠いところへいきたい、っていうんだ。

それを心配した鳩さんが、
「どうして」って聞くと
「僕はもう、誰も僕のことを知らない、どこか遠くの森へ飛んで行きたいんだよ」
「一体どうしたんだ」と重ねて聞くと、
「どうも僕のこの、声が悪いらしいんだよ。
 僕の声を聞いて、みんな嫌がっているみたいなんだ」

「口でハッキリ言うわけじゃないけど、みんな僕のこと嫌いみたいなんだ、
いたたまれないっていうか、居場所がないっていうか。
そんなこと考えてるのもまっぴらだし。
だから、もうだれーもいない、どこか遠くへ飛んでいきたいんだね」

「そっかあ、でもフクロウさん、
それはもしかしたら、無駄なことになるかもしれないよ、
どこにいってもその声を変えないと、何も変らないんじゃないかなあ、
だから場所を変える努力をするよりは、
声をかえる精進をしたほうがいいんじゃないかな」

考えてみればこのフクロウさんの様に
「ぼくってみんなにあんまり好かれてないんじゃないかなあ」とか、
「私にこの場所は合わない」とか言って、
遠くへいきたいと思っている人が、
多いんじゃないかなあ。

でも環境を変えても、自分を変えなければ、運命は変わらないよね。

自分を変えれば、環境も変わるし、運命も変わる。
これぞ仏教に教えられる因果応報だよ。