幸せは他人と比べるか過去の自分と比べる幸せ。
これを相対の幸福という。
比較している限り、上には上がいてキリがない。
本当の幸せがあるとするならそれは、他の人と比べて喜べるものではない。
誰かと比べているうちは本当の幸せにはなれない。
一人いて喜べる幸せこそ本当の幸せ。
この一人いて、喜べるという幸せが、『歎異抄』という本の中にある。
歎異抄とは、3大美文の一つ。
方丈記、徒然草、歎異抄。
最も多くの人に読まれている古典。
この幸せを歎異抄では、無碍の一道といわれる。
一というのは、絶対的なという意味。
崩れたり壊れたりしない。
しかもたった一つの心の世界。
こういう幸せというのを哲学的に言うと絶対の幸福という。
無碍の「碍」というのは、幸せを壊すような一切の障害物があっても、それ
がさわりとならないということ。
人生最大の障害、死が来ても、我が人生悔いなしとはっきり言えるもの。
これこそ幸福の完成。
人生の目的は無碍の一道に出ること。
死を克服する方法・宮本武蔵に学ぶ死を超越した境地【無碍の一道】とは?