仏教は死後の世界を否定する「断見外道」でも、
死後も変わらぬ霊魂が存在するという「常見外道」でもないことを
ブッダはお経に説かれています。
それは、阿含経の
「因果応報なるが故に来世なきに非らず、無我なるが故に常有に非らず」
というお言葉です。
私たちの生命について三世があるとすることについては
これを否定する人もあればまた肯定する人もあるでしょう。
たいていはどちらかです。
地球上のほとんどの人が、キリスト教かイスラム教ですから、
それらは永遠不滅の霊魂があると言っています。
このような来世有りとする説はの常見外道とよばれるものです。
また、最近では科学 が発達してきて、唯物論的に考える人も増えてきました。
唯物論の人は、脳がなくなれば心もなくなると考えて、死んだら無になると根拠もなく考えています。
このような来世を無とする説は、仏教で断見外道といわれます。
それに対してブッダは
「因果応報なるが故に来世なきに非ず、無我なるが故に常有に非ず」
と、断見外道も常見外道も破られているのです。