仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

日本には車が何台あるか

昔中国の揚子江のほとりに城をもつ天子が、
揚子江を眺めると、たくさんの船が通っていました。

そこで天子は宰相に尋ねます。
「みよ、沢山の船が行き来しているが一体何艘ある?」

ところが宰相は
「はい、二艘でございます」
「何を申すか?朕がみるところでも30や40ではない、何百艘も見えるぞ」
「いえどれだけの船がありましても、名利の二艘でございます」
と答えた。

名利とは名誉と利益。

名誉か利益を求めて船は走っているのだと指摘した見事な答弁でした。

 これは現代でも同じです。

道にはたくさんの車や電車が走っています。

それは何台の車なのかというと、2台です。
しかし、これにはキリがありません。

名誉欲や利益欲の喜びは一時的です。

手に入れたときは嬉しいのですが、すぐにまたワンランク上のものを求め始めます。
手にいれれば手にいれるほど度を増して心は渇き、欲し、不足に思います。

欲望は無限ですが、命には限りが有ります。
これでは死ぬまで求めるために苦しみ、死んでいくだけの人生になってしまいます。そんなものばかり求めていると本当の生きる意味は分かりません。

一体なんのために生きるのか、生きる意味を知ることが先決です。