仏教が真実ならどうしてあまり広まっていないのか。ましてや、どうして批難する者がいるのかという質問があります。
これは、真実なら謗る人はいないはずと思う誤解です。
ところがブッダは、皆にてほむる人もなし、皆にて謗る人もなし、と『法句経』に教えられています。
信じる人も謗る人もあるということです。
親鸞聖人も歎異抄に
「この法をば信ずる衆生もあり、謗る衆生もあるべし」と仏説きおかせ給いたることなれば、我はすでに信じたてまつる、また人ありて謗るにて「仏説まことなりけり」と知られ候。(歎異抄)
といわれています。
私はブッダがただ一つ説かれた阿弥陀如来の本願を信じた。ところがブッダは、謗る人もあるといわれている。謗る人がなかったら、仏説に誤りがあることになってしまう。
謗る人がいて、仏説まことと知らされるのだ、ということです。
実際、ブッダの時代、3分1の人が信じて、3分の1の人が謗ったといわれます。
新しい教えを今作って、日本人の3分1が信じたら凄いです。
そして、3分の1の人が無関心だったといわれますから、より一層、本当の仏教の教えをお知らせしないといけません。