仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

2020-01-01から1年間の記事一覧

洗脳のしくみ

インターネットの悪口は、洗脳のようなものです。 悪口を言われても問題にならなくなる方法 洗脳の仕組みは巧みです。しかしながら発端は自分の心です。自分に騙されたいという望みがあるようなことでないと、洗脳はできません。自分の欲望に引きずられて自…

キルケゴールの実存哲学の生き方と仏教

キルケゴールと親鸞という本があります。哲学が似ていると思っているのです。 デンマークの哲学者、思想家です。今日では一般に実存主義の創始者、またはその先駆けと評価されています。 キルケゴールは42歳で亡くなったのですね。 道端に倒れて死んだと言…

ブッダの説かれた人間の姿

ブッダは大無量寿経(無量寿経)というお経にこう説かれています。心に常に悪を念い、口に常に悪を言い、身に常に悪を行じて、曾て一善なし。 これは、全人類は、心と口と身体で悪を造り続けているということです。すべての人は悪人だということです。 そし…

阿弥陀如来からの2つのプレゼント

阿弥陀如来に救われた人が衆生済度に戻ってくるというのは、どういうことかというと、阿弥陀如来に救われると、2つのものを頂きます。 これを「如来二種の廻向」といいます。親鸞聖人は、慎んで浄土真宗を按ずるに二種の廻向あり。一つには往相、二つには還…

実存主義哲学キルケゴールの実存の三段階

倫理の教科書によく、哲学について書かれています。その中に、西洋哲学の終わりの方に実存主義があります。実存主義の先駆けといわれるのがキルケゴールという哲学者です。 西洋哲学の最後は実存主義ですが、その最初がキルケゴールです。同年代で ニーチェ…

西洋の行き詰まりの解決を求めて仏教に注目

西洋の行き詰まりの解決を東洋に求めて仏教が注目を集めています。数年前のヨーロッパ、特にフランスで仏教ブームが起きました。禅という言葉は、フランス語になっています。 日本でヒーリングをしているという意味で、禅をしているといいます。 宗教なら神…

ハイデッガーが発見した生きる意味

中外日報という、仏教関係の新聞があります。中外日報は、京都にある新聞です。新聞を毎週2回(水、金)と月2回、8頁の土曜版を発行しています。 その中に、昔、世界最高峰の哲学者ハイデッガーが親鸞聖人を賞賛したという記事がありました。ハイデッガーは…

絶対の幸福はないという主張

絶対の幸福がないという人があります。 まず、「絶対はない」という人がいるが、それは絶対は絶対ないという主張だから、自己矛盾です。 そんなことさえ分からないのです。相対しか分からない人が、絶対があるかどうか分からないなら言えます。絶対の幸福が…

親鸞聖人が比叡山を名指しで非難されないわけ

親鸞聖人は、日本中の僧侶のことを「諸寺の釈門」といわれて、「諸寺の釈門、教に昏くして、真仮の門戸を知らず」と教行信証に言われています。 教にくらくして、というのは、仏教が分かっていないということです。 真仮というのは、真実と方便ということで…

天上天下唯我独尊

天上天下唯我独尊は仏教から来た言葉です。 【第4話】天上天下唯我独尊(お釈迦さま)の本当の意味とは? 日本ではいろいろな仏教の言葉が日常的に使われています。バカの語源は無知を現すモハだといわれます。よく電車にモハと書いてあります。 工夫は禅宗…

教行信証を書かずにおれない親鸞聖人のお気持ち

親鸞聖人は、主著の『教行信証』の「はじめに」にあたる総序に喜ばしきかなと言われています。 喜びから書き始められたのが教行信証です。 ここに愚禿釈の親鸞、慶ばしきかなや、西蕃・月氏の聖典、東夏・日域の師釈に、遇い難くして今遇うことを得たり、聞…

欲望を満たすだけの人生は幸せ?

世間の人は欲望を満たせば幸せになれると思っています。 私たちが持っている5つの欲の心とは? それは正しいでしょうか。 お釈迦様ももともと、カピラ城に住まれる王子でした。才能お金地位名誉もっておられました。皆がほしいというものすべてあった。それ…

仏教の全体像

ブッダが説かれた教えは一切経となって書き残されています。それは七千余巻といわれるたくさんのお経です。 仏教に何が教えられているか知るには、この一切経を読まなければなりません。ところが、難しい漢字ばかりで書いてありますし、あまりにたくさんある…

六曜は迷信?

立命館大学名誉教授の安斎育郎が、幽霊などは迷心だということを言っていました。それだけ迷信を破っている親鸞聖人は凄いと言っています。仏教が迷信を迷信と教えているということを書いています。 大安、仏滅とか六曜を非常に気にしているのが日本人です。…

仏教を非難する人があるのはなぜ?

仏教が真実ならどうしてあまり広まっていないのか。ましてや、どうして批難する者がいるのかという質問があります。これは、真実なら謗る人はいないはずと思う誤解です。ところがブッダは、皆にてほむる人もなし、皆にて謗る人もなし、と『法句経』に教えら…

煩悩で悪を造る姿

私たちは、三毒の煩悩で悪いことをやっています。 三毒の煩悩というのは、108の煩悩の中でも最も恐ろしい、貪欲と瞋恚と愚痴の3つです。まず貪欲は欲望のことです。欲の本性は我利我利です。自分さえよければ他人はどうなっても構わないと思っています。…

メメント・モリ、四馬の譬喩

昔から西洋でも、メメント・モリといわれて、死を忘れるなといわれますが、ブッダが、無常に対する感度を四通りの馬にたとえて教えられた四馬の譬喩というものがあります。 一匹目の馬は、鞭影を見て驚く馬です。騎手が鞭をひゅっとふっただけで走り出す馬で…

稲盛和夫氏の生き方

生き方といえば、稲盛和夫サンの『生き方』という本があります。130万部売れています。中国語なども入れて300万部。それほど読まれています。 稲盛和夫というのは、84年KDDIを創業した。京都賞を創設したり経営塾の盛和塾を作っています。JALが何千…

他力信心の特徴の一つ「一花多果」

他力の信心には蓮華のような特徴があります。 その一つが、一花多果の徳です。 蓮華は、一つの花にたくさんの実がなります。 それと同じように、信心獲得すると、数限りもない幸せになります。 無限の幸せになれるのですが、数え切れないと私たちには分から…

歎異抄の謎・悪人正機とは?

親鸞聖人の教えを悪人正機という言葉があります。これは特に親鸞聖人のお言葉を書き残された歎異抄で有名です。善人でさえ助かるのだから、悪人はなおさら助かると教えられています。 正機というのは正客ということです。正客というのはお目当てということで…

生きる意味とか働く意味はありますか?

生きる意味というのは、人生には目的があって、それを果たすこができるということです。 何をするにも目的があります。タクシーに乗った時、お客さんどこに行くの?こう聞かれて、目的地を告げなかったら運転手は困ります。とにかく走ってくれ、というのでは…

良寛の辞世「散る桜 残る桜も 散る桜」

浄土真宗の葬儀でよく読まれる蓮如上人の白骨の章に、我やさき人や先、今日とも知らず明日とも知らず、おくれ先立つ とあります。 死と聞くと隣りのお祖母さん、ペースメーカーがついている人が死んで行くと思います。ところが、蓮如上人は、人が先ではあり…

浮き草のように生きる人間のすがた

蓮如上人の白骨の章に人間の浮生なる姿という言葉があります。私たち人間の姿は浮生だということです。浮生というのは、浮いた生と書くように、浮世を浮き草のように生きているということです。 皆、浮生なる姿です。 生きることを泳ぐことにたとえると、人…

死んだらどうるか分からない心の闇を破る方法

ノンフィクション作家の桐島洋子さんは、こう書いています。 「私は恐ろしさと寂しさに胸を衝かれる。これは悪夢ではない。あらゆる場所で着々と信仰し、百年以内に必ず100パーセント現実になる冷厳なスケジュールなのだ。百人百様の人生のそれぞれに、確…

どれだけ遠くに届くかは内容の深さ

昔は最初から、仏教と言えない、色々な事情がありました。 これは800年前の法然上人の時です。 法然上人が生まれられ、親鸞聖人が生まれられました。 法然上人は浄土宗を開かれました。 当時は南都六宗の中でも力があったのは、法相宗の興福寺でした。 浄…

メメント・モリ

メメント・モリが大事だとたけしが言っています。 たけしは、『新しい道徳』という本で、メメント・モリは道徳の土台だと言っています。 メメント・モリというのは、死を忘れるなということです。 なぜそんなことが格言になっているのかというと、みんな自分…

絶対の幸福になる為にそろえる5つのもの

絶対の幸福になるには、どうすればいいかというと、5つのものをそろえなければならないと蓮如上人は御文章に教えられています。 これを五重の義といいます。 この五重の義成就せずは、往生は叶うべからずと見えたり。(御文章) とあります。では、その5つ…

歎異抄に驚いたヨーロッパ人とその理由

煩悩を満たし切るとか、煩悩をなくすとか、煩悩を問題にしている間は、相対の幸福の問題です。 でも人類には煩悩しか分からないので、それしかありません。 キリスト教は、禁欲を徹底的にいわれます。 あれを徹底しないと幸せになれない。幸せになるには煩悩…

西洋から東洋への橋渡し(キルケゴール)

私はな生きる意味に悩んでいました。友達に相談しましたが、相手にされませんでした。どこの哲学にも答えがありません。 哲学と言ったら西洋です。そして注目されているのが実存主義です。 1800年代後半から1900後半のニーチェ、キルケゴール、ハイ…

言葉を離れた絶対の世界

絶対の幸福は言葉を離れた世界です。それどころか、相対の幸福でも言葉で表すことはできません。 例えば、味は言葉で表せるでしょうか。 食べたことない人に、味を言葉で伝えることは不可能です。 では味は存在しないのでしょうか? 存在します。 前も話しま…